- 観る・学ぶ【民話】
- 一枚岩
- 更新日:2019.03.02



古座川町相瀬地内にある国指定の天然記念物は、高さ100メートル、幅500メートルの一枚の大きな巨岩で辺りの風物を圧して川淵からそそり立つ姿は重厚の一言。 四季折々には、 桜、 せっこく、 紀伊じょうろうほととぎすの花が咲き乱れ、変化のある景観を楽しむことができ、夏はキャンプでにぎわいます。
【民話】 一枚岩の守り犬


その昔、太地には岩が大好物の魔物が住んでいました。
魔物は岩が連なる古座川にやってきて、次々と岩を食べて行きました。
巨大な一枚岩に嚙みつこうとした時に、村の猟犬が襲いかかりました。
犬が嫌いな魔物は一目散に逃げ出し、一枚岩は守られました。
一枚岩の中央に凹みが縦に走っているのは、魔物の歯型だと言われています。
また、雨が降り続いた時に一枚岩に流れ落ちる「陰陽の滝」は、魔物が流した悔し涙だそうです。
4月19日前後と8月25日前後の夕方5時頃には、犬の形をした影が一枚岩に浮かび上がり、伝説を再現してくれます。
町の人々は今もその犬を「一枚岩の守り犬」と呼んでいます。